取材

生まれて初めて新聞の「取材」を受けた。

こんな凡人な私に、果敢にも取材を申し込んできたのは山口県のローカル紙だ。この新聞社では、山口県出身者で、世界中でボランティア活動をしている人たちの特集記事を組む予定とのこと。どうやら全6回の連載もので、そのうちの一回が私の輝かしい?記事で飾られるらしい。

元来目立ちたがり屋の性格を自負している私だが、新聞取材はこれまで一度も受けたことがない。以前、テレビの取材を受けたことがあるが、その時はありのままの自分がブラウン管から流れ出ていくので、何のフィルターもかけられずに言いたいことを伝えられた気がする。

しかし、新聞は記者の思考回路を通過する時点で、あらゆる加工が施される為、実際に記事になったものを見てみないと、どんな書かれかたをしているのかが分からないという恐ろしさがある。

取材が始まるまでは、どう立ち振る舞おうかと色々思案しながら、一人シュミレーションとかしちゃったりしていた。しかし、実際に来られた記者さんはとってもいい方だったので、こちらも楽しく話しをすることが出来た。

この記者さんは、「取材とは、いかに相手を言いくるめて、自分の望む発言をさせるかだ」という持論を展開しており、こっちがカクカクシカジカと喋っていると、「つまりは、こういう事でいいんですよね」とすぐにまとめようとする。そのまとめた内容が、自分の言いたいことと違うことも多々あったので、ちょっと勇気を振り絞って指摘してみると、「いや、私が欲しいのはこっちの意見なんです」と、なんともアッサリ。

力ずくで相手の意見を変えさせようとする、なんとも強硬路線のジャーナリストだな、と逆に感心してしまった。何でもYesと言ってしまう人が、この人の取材を受けたとしたら、本当に好き放題書かれまくるんでしょうね。