海賊版ショップ

勉強のために、海賊版CDの専門店を見学してきた。

この系統の店で置いているのは、大きく分けて映画のDVD、ソフトウェア、ゲーム、音楽CDなどである。いずれももれなく「海賊版」で、CDのラベルやケースには胡散臭い印刷が施してある。

おもしろいなぁと感じたのが、値段の付け方だ。ソフトウェアに関して言えば、正規に購入する場合は、それぞれのソフトごとに値段が設定されているが、フィリピンでは、CD一枚につき○○ペソという形をとっているのである。私が行った店では、CD一枚が200ペソで売られていた(1ペソ=約2円)。

つまり、一枚に収まるWindowsXPは200ペソ、しかしOfficeはBookshelfなどの重要度の低い(と私は思う)CDがセットになっていて400ペソで売られているのだ。もっと驚いたことに、容量が少ないソフトウェアはまとめて一つのCDに収められて、これまた200ペソで売られているのである。つまりは、単純にCDの枚数で値段を決めているみたい。ソフトウェアの価値や希少性なんてものは、全く無視のようである。

フィリピン人の同僚に聞いたところ、Windows製品は、ちゃんと?アクティベーションを殺してあるので、普通に使えるとのこと。また、その他のソフトウェアでも、KEYGENなどのシリアル自動生成プログラムがセットになっていて、シリアルも偽造し放題なのだそうだ。

日本ではアングラに行われているやり取りが、フィリピンでは燦燦と照りつける太陽の下、あからさまに行われている。これも文化の違い、と一言で片付けられる問題ではない。