ホームステイ

8月3日から8月14日までの約2週間、現地語学訓練の集大成としてホームステイをしている。

最初の3日間だけ、大学内のゲストハウスに泊まっていたが、8月6日からは本格的に大学の先生方の家にてホームステイが始まった。といっても私の場合は、毎日宿泊先が変わる。つまり、「日替わりホームステイ」だ。大学の教授やインストラクターの家を一軒ずつ回っていくので、じっくりとその家族に入り込むことはできないが、色々な種類のフィリピン家庭の様子に触れることが出来るし、大学での知り合いが増えるので、結構メリットも多い。

どこのホスト先でもそうだが、決して裕福なわけではないのに、日本人のボランティアが来るのだからと、精一杯のもてなしをしてくれる。自分が泊まるために一部屋用意してくれたと思ったら、隣のリビングで家族4〜5人が川の字になって寝ていたことがあった。また、ご飯の際には、あきらかに人数に対して少なすぎる量の食事なのに、私に対して「もっと食えよー」と言ってくれる。食べ盛りの小さな子供が沢山いるのに、私に優先して食べさせようとするのだ。

これほどの待遇で、私たちJICAボランティアのことを迎えてくれているフィリピンに対して、私はどんなことが出来るのだろうか?自分はみんなに期待されているようなことを十分に出来ないのでは?と思うと、今から申し訳ない気持ちがよぎることもある。しかし、何かを教えようとか、何かを残そうという気持ちで臨めば失敗してしまう気がする。何故なら上からものを見ているからだ。あくまでフィリピンの人と同じ視線で、同じ生活をし、同じものを食べ、同じ言葉で喋り、同じ気持ちを共有することが大切なのだと思う。ボランティアという名を借りたフィリピンと日本の文化の相互理解と思えば、おのずと今後の活動の方向性が見えてくる気がしてきた。

追記
写真は、ホストが庭先のブコ(ヤングココナッツ)を取っているところである。サルのように簡単に登っていくからビックリした。このとき収穫したブコは、その場ですぐにブコジュースにして飲ませてもらったが、新鮮でめっちゃウマかった。