メールの中身が見られてしまう?

「Gメール」はプライバシーを侵害 民間団体が批判 [CNN/AP]

検索エンジン最大手・米グーグルの無料ウェブメール「Gメール」の一般向けサービス開始を前に、欧州の民間団体から、Gメールはプライバシーを侵害するとの批判が出ている。

Gメールは、1ギガバイトの容量をもち、近く一般向けへのサービス開始が予定されている。やりとりされるメールの中の単語をGメールのシステムが自動的に拾い出し、ユーザーの好みに適した広告をメールに貼り付けて表示する。

確かにメールの中身を第三者に見られるのはプライバシー上問題である。しかしこの場合は、利用者が契約の際にその事実を容認しているはずである。それを後からプライバシーがどうこう言うのはおかしいのではなかろうか。且つ、このシステムでは、メールの中身を見るのは「コンピュータ」である。人間が手作業で開封するわけではないので、あまり問題はないと思われる。

しかし、このニュースで新たに問題提起された点があるとすれば、「コンピュータ」が行う作業を、人間がそれを行ったと同じように罰することが出来るのかということだろう。罰することが出来るとすれば、誰を罰するのか?コンピュータにその指示を与えた人間?それともそのコンピュータを作った人間?

これまで法律には、人間についての規律は書かれていても、コンピュータの自発的行動に対する規定は全く記述がない。AIの実用化もささやかれている昨今である。この当たりの問題について、そろそろ考え初めても良い時期に来ているのではなかろうか。