バトンリレー

一人、また一人と隊員が日本に帰国していく。

協力隊員の派遣時期は、年に3回である。7月の1次隊、12月の2次隊、4月の3次隊という具合に。そして、派遣された日からちょうど2年後に日本に帰国することとなる。(任期を延長した場合などは別だが)

そして先日、14年度2次隊の隊員の方々が日本に帰国された。いつも隊員が日本に帰国する際には、マニラのドミトリーで、ささやかなデスピデューダ(Despedida:スペイン語で「別れ」の意。こちらでは、一般的に送迎会のことを指す)が行われる。フィリピンでは、誕生日や歓送迎会などのイベントの際に、祝われる側の人間が食事を振舞うという文化がある(そういう文化はないというフィリピン人もいるが。。)。いつも送られる側の隊員の方々が、活動中に身に付けたフィリピン料理や、隊員が普段口にすることの出来ない日本食などで、現役隊員をもてなしてくれる。先週の金曜日も、隊員にとっては贅沢の極みである寿司の出前やイタリアン料理などで、沢山おいしい思いをさせてもらった。

たったの2年間の活動期間である。あっという間に自分もデスピデューダをする側になるんだろうなぁ、ということは容易に想像可能だ。今でもうすでに、4ヶ月が経過したので、6分の1の時間が過ぎたことになる。本当に時間が経つのが光のごとく早く感じる。

来週の月曜日には新隊次の隊員が渡比してくる。フィリピンでの活動をやり遂げた隊員が帰国するのとちょうど入れ替わりだ。このように、協力隊員の活動は個々でみればたったの2年かもしれないが、絶え間ない若者の意思のリレーによって、確実に実を結んでいっているのだろう。