ポッドキャスティング(podcasting)

ポッドキャスティングとはなんぞや?ということで、試しにMacWorldで、MacWorld Conferenceのレポを聴いてみた。

なるほど、Blogの音声版といったところだ。技術的にもRSS2.0をベースにしているので、鮮度のいい情報が、容易に収集可能というメリットがある。この技術は、ネット上のラジオ局などをお気に入りとして登録しておくと、情報が更新されたタイミングで自動的にローカルにダウンロードされて、あとは携帯プレイヤーなどを使って自由に聴けるようにするという仕組みである。

ただこの場合、sharpreaderBloglinesなどのコンテンツ・アグリゲータが、RSSATOMを元に、テキスト情報を自動収集するのとは違い、音声コンテンツを収集し、再生プレーヤーに送るという作業をこなすポッドキャスティングアグリゲーターが別途必要となる。これを実現するツールとしては、現在iPodderが一番有名らしい。

以前、情報地獄と"tag"の可能性というエントリーでも書いたが、現代人は溢れる情報に翻弄され、本当に必要なものを取捨選択する時間がない。しかし、このシステムが実用的な域に達すれば、夜寝ている間にコンテンツアグリゲータが自動でオススメ音声ファイルをダウンロードして、iPodなどの携帯プレイヤーに保存してくれる。後は、電車の中で揺られながらそれを聴くもよし、仕事帰りのジムで自転車をこぎながら聴くもよしというわけだ。

ただ、ここで問題となるのが、音声情報の提供者が期待通り増加するかという点である。通常のBlogであれば、日記感覚でテキスト情報だけを作成すればよいので、誰でも気軽に情報発信が可能だった。しかし音声情報となると、パソコンの前でマイクに向かって喋るという行為が、一般市民の間に浸透するとはお世辞にもいいがたい。この点については、Passion For The Futureの橋本さんが、Webのニュースを合成音声ファイル化する楽SpeechSというエントリーの中で、テキストから合成音声ファイルを作成するツールを紹介しているので、まぁ解決するのかなぁとも思う。

しかしだ、これ以上「情報の波」に拘束されたくない!、というのが私の正直な感想。アナログ回帰をマイブームとする私としては、次から次へと押し寄せる情報の波から、自己のアイデンティティを保護してくれるテトラポット的なサービスが提供されることを渇望している(出家しろって?)。

何はともあれ、寝ている間もずーっと情報が蓄積され続け、それが私の限られた脳みそにインプットしなければいけないノルマとして重くのしかかるような日が来るとすれば、私は確実に不眠症に陥るだろう。(熟睡できねーっつー話だ)

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急速に広まる「ポッドキャスティング」 [hotwired]
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誰でも世界的DJに!? ブログの進化版 “ポッドキャスティング” (MTV) [Yahoo! ミュージック]
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