タイとフィリピンと

タイのチェンマイで活動する同期隊員が任国外旅行にやってきた。

blog-photo-20060418.jpg写真はその隊員からのお土産。ミャンマーとの国境付近に住むリス族のハンドメイドクラフトだそうだ。とても手作りとは思えない精巧な作りでクオリティの高さに驚いた。また、奇抜な色づかいながらも、全体としては落ち着いたぬくもりを感じさせるのは、製作者の魂が宿っているからなのだろうか。

タイで活動する彼と2年間の協力隊活動を振り返りながら色々と話をしていると、改めて「開発」や「援助」というものについて深く考えさせられる。当然のことながら、レシピエントが抱える問題は国によって千差万別である。フィリピンのように数十年も経済的な停滞が続いている国もあれば、タイやマレーシアのようにもはや「発展途上国」とは呼べないほどの急成長を遂げている国もある。

「これ以上援助を投入しても無駄なんじゃないか?」と葛藤するフィリピン隊員に対し、タイ隊員は「これ以上援助を投入する必要はないんじゃないか?」と漏らす。前者は40年も援助を続けてきたにも関わらず目立った成長を遂げることが出来ていないフィリピンに対する諦めであり、後者は「先進予備国」と呼ばれるまでになったタイでの己の存在意義に対する疑問。

それでも両国に対するODAの投入はこれからも続くのだろう。そこに日本国の利益が存在する限り。

世界民族博覧会 - タイの民族(リス族)
http://wee.kir.jp/thailand/tai_lisu.html

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