発展途上国向け低価格PC

MIT’s $100 PC for Poor Kids [RED HERRING]

A $100 laptop designed for children in emerging markets is expected to be unveiled later this fall, according to its creator, the MIT Media Lab.
この「100ドルノートPC」は、発展途上国の学校の子ども達に対して、1人につき1台のノートPCが行き渡ることを目指して、MIT Media Labによって開発されている。

一番の特徴は、ディスプレイ連結部の右側についているクランクを巻くことで充電できる点だろう。時計の手動巻きの要領で発電することで、エネルギー消費を0に抑えている。また、タブレット機能もあるため、電子ペンによる入力も可能だ。その他、学業に必要な「本」としての機能も、電子ブックを実装することにより実現している。

今後はMITのほかGoogleAMDなどと共同で500万から1500万台のテスト機を生産し、ブラジル・中国・タイ・エジプト・南アフリカ政府が一台100ドルで買い上げ生徒たちに無償で配布する予定とのこと。また、商業利用向けに設計書をライセンス販売する計画もあるらしく、その利益はこのプロジェクトの「子供ひとりに一台のノートPC」計画に還元されるという。

途上国におけるIT化の必要性は、これまで多くの場で叫ばれてきた。デジタルデバイドの問題が深刻化すると経済格差に拍車をかける結果となるからだ。このプロジェクトはまだまだ実験段階なので、今後どのような結果を残すかを見守らなければ何とも言えないが、試みとしてはとても面白いと思う。援助の手法は、フェアトレードエコロジー商品の開発など色々あるが、こういったアプローチもあるのだなぁ、という感じだ。

MIT Media Lab: $100 Laptop
http://laptop.media.mit.edu/
Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2005/09/30/one-laptop-per-child/
フォトレポート:ベールを脱いだ「100ドルPC」 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20087858,00.htm