フィリピンで旧日本兵生存情報

「旧日本兵2人 比で生存」ミンダナオ島 引き揚げできず山岳に [産経新聞]

フィリピン・ミンダナオ島で、旧日本兵とみられる男性二人が現地当局に保護され、帰国を希望していることが二十六日、分かった。二人は、山岳地帯で終戦を迎えたため引き揚げに間に合わず、そのまま現地で生活していたとみられ、ほかに数人が保護を希望しているという。日本大使館員が二十七日に二人と会い、身元が確認されれば帰国のための手続きを行う。
今回の旧日本兵の帰国が実現すれば、ルバング島で保護された小野田さん以来、実に31年ぶりになる。

2人は、昭和19年にミンダナオ島に上陸した陸軍第30師団の残存兵士ではないかとのこと。当時16000人いたとされる第30師団のうち、日本に生還できたのは3000人に満たない。

今回生存が確認されたとされる2人については、留守名簿に名前が記載されているが、その後の復員の記録がないことから、戦死扱いをされていた。事実関係を確認するために、日本大使館員がミンダナオ島のジェネサン(ジェネラルサントス)入りしているが、まだ面会は実現していない。

現在、当ニュースに飛びついた多くのメディアがミンダナオ島に押しかけている。このようにマスコミが大騒ぎしていることが、2人との接触の妨げとなっている可能性も示唆されている。当案件は、場所がミンダナオ島というゲリラ活動地域であるという点や、比日の歴史問題を鑑みても、非常にデリケートな状況にあることは間違いなく、本来無事に保護されるまでは情報公開されるべきではなかったと思われる。

それにしても、本件の情報については、以前より戦友会から嘆願書が提出されていたし、これまでに当人達に接触する機会は何度もあった。今回このような大騒ぎになってしまったことで、大使館員との接触が実現されないという事態に陥ってしまったとしたら、外務省及び大使館の失態としか言いようが無い。