国連主催のサイトコンテスト - World Summit Award

世界規模でのサイトコンテスト、日本予選公式サイトがオープン [japan.internet.com]

世界規模でのインターネットサイトコンテスト「World Summit Award(WSA:国際連合情報社会世界サミット大賞)」における、日本予選公式サイトが2005年4月1日にオープンした。

同コンテストは、国連がデジタル格差是正を目的に、World Summit on the Information Society(WSIS:国際連合情報社会世界サミット)2003-2005の一環として主催するもの。日本予選のエントリー受付開始は4月18日から6月10日まで。

国連という機関が、デジタル・デバイドの解消に動き出したという事実については、歓迎すべきことである。

ただ、一つ気になるのが、WSA-JAPANが、WSAの定義について、

地球的規模の問題として顕在化しつつある、デジタル・ディバイド(情報格差)やコンテンツの質の格差。この是正を目的とし、インターネット先進国各国の良質なコンテンツを紹介する世界的な取り組みです。
としている点だ。「インターネット先進各国の良質なコンテンツを紹介する世界的な取り組みです」ということは、インターネット後進国は眼中にないと読み取れる。そもそもこのコンテストの目的がデジタル・デバイドの解消にあるというのに、インターネット先進国だけのコンテンツしか紹介しないような言い方をしている点は矛盾している。

そもそもデジタル・デバイドの問題点は、高学歴者や高所得者などがITを利用して、新しい仕事や高収入の機会を得るのに対して、ITを使いこなせない高齢者や貧困層の人々は、より一層ITから遠のいてしまうことにある。いわば、ITの拡大が、既存の社会的・経済的格差の拡大を助長してしまうというのが、今一番懸念されている点なのだ。

それなのに、このような大々的なコンテストを「インターネット先進国」だけで行うと宣言してしまう主催者側の意図が分からない。もちろん審査段階で国によって差別をするようなことはないと思うが。。。

WSA-JAPAN 国際連合情報社会世界サミット大賞日本代表選考委員会
http://www.wsis-award-japan.org/
World Summit Award
http://www.wsis-award.org/

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