デジタル映画館

映画館のデジタル化、欧州・アジアで加速の兆し [REUTERS]

デジタル方式で撮影された映画を専用のプロジェクターで上映する「デジタル映画館」が、欧州やアジアの各地で急増している。鮮明な画像を自由なスケジュールで上映できるなどの利点があるが、一方で撮影のデジタル化に消極的な映画会社も目立つ。

映画館で観る映画の雰囲気は独特である。フィルムならではのアナログ感がなんとも言えない味をかもし出し、「映画館に来ている」という気持ちにさせてくれる。アナログにはアナログの良さがあるのだ。しかし、デジタルにもデジタルの良さがある。「画質」や「コスト」といった点では明らかにデジタルに分があろう。

この議論は、一昔前にCDが世間に広まり始めたときのそれと似ている。現在の音楽メディアはほとんどCDになってしまったが、今でも熱狂的なレコードファンは存在する。どちらがよいと決められるものではなく、それこそ「趣味の問題」なのではなかろうか。