FON - 公衆無線LAN共有プロジェクト
スペインで立ち上がった無線LAN共有プロジェクト「Fon」 [INTERNET Watch]
11月中旬、スペインであるプロジェクトが始まった。"世界のWiFiよ、団結せよ"というスローガンの下、スペインのベンチャー企業Fonが無線LAN アクセスポイントを共有するためのソフトウェア「Fon」をリリースしたのだ。同社は現在、世界中に"Fonera(フォネラ)"ことFonユーザーの輪を広げようと活動している。
個人や企業が所有する無線LANアクセスポイントを共有し、世界中に無線LANインフラを張り巡らそうという壮大なプロジェクト。とうとうわが国にもやってきました。FON の日本参入の仕掛け人はあの伊藤穣一。Blog や Creative Commons を日本に輸入したときの彼の手腕を考えると、この FON の輸入も日本のIT業界に多大なインパクトを与えることは間違いないだろう。
この草の根無線LANの「FON」、既に Google や Skype などからの出資を受けており、業界からもただならぬ注目を受けていることが分かる。
仕組みは無線LANのローミングと似ている。自分の無線LANルーターにFONのソフトをインストールすると、他のFONと帯域をシェアできるようになる。これによって、個人や会社の所有する無線ネットワークが簡単にホットスポットのようなものになり、もしかするとキャリアが提供するサービスエリアよりも広大なFONネットワークが出来上がるかもしれないのだ。
FON の提供する参加プランもユニークだ。1つ目は、自分の持つリソースを多くの人に無償提供する代わりに、ほかの人のリソースを無料で利用できる「Linus」。(Linux の開発者である Linus Torvalds氏からとった名前)。そして2つ目は、自分のリソースを有料で提供する代わりに、ほかの人のリソースもお金を支払って利用する「Bill」(こちらは、言わずもがな Microsoft の Bill Gates からとった名前)。そして3つ目は、自分ではアクセスポイントを用意せず、他人のアクセスポイントを有償で利用する「Aliens」だ。
現時点では、固定通信や携帯電話を補完するネットワークを目指しているとのことで、既存キャリアとガチンコするつもりはないらしいが、場合によっては場合によるかもしれない。
いずれにせよ、無線技術は今後おもしろい方向に進んでいきそうだ。しかし一つ気になるのが、街を歩きながら FON のネットワークを利用しているときに、近くで誰かが電子レンジを使ったら「プツっ」っとネットが切れてしまいそうだということ。けど、FON としてもミッションクリティカルなネットワークを構築するつもりはないらしいので、サービスの質としては「あったら便利」くらいのものになるのかもしれない。
(n) FON: WiFi everywhere!
http://en.fon.com/
あなたはLinus?それともBill?--草の根無線LAN「FON」が日本でも始動 - CNET Japan
http://japan.cnet.com/special/story/0,2000056049,20102387,00.htm
スペインで立ち上がった無線LAN共有プロジェクト「Fon」 (MYCOM PC WEB)
http://pcweb.mycom.co.jp/news/2005/12/13/010.html
Google、SkypeなどがホットスポットネットワークのFONに出資
http://internet.watch.impress.co.jp/cda/news/2006/02/06/10769.html