ファーストリテイリングという会社

「ヘルムート・ラング」の商標権、リンク・セオリー取得 - [FPN]

ファーストリテイリング・グループのリンク・セオリー・ホールディングスが、プラダグループから「ヘルムート・ラング」を買収した。ご承知の通り、同社は先日「ジル・サンダー」も投資会社に売却したばかり。経営資源を「プラダ」と「ミュウミュウ」にフォーカスし経営再建を進めていくことになる。

アパレル業界の M&A のニュースって普段あまり耳にしないので、ちょっと物珍しい感じ。それにしてもファーストリテイリングって手広いですね。もちろん一時期農業分野にまで手を出してたということを引き合いに出してそう言っているのではなく、ダイエー向けの庶民的なブランド、ユニクロのようなカジュアルブランド、そして今度はラグジュアリーにまで進出するんですか?!といった意味での「手広さ」のこと。

ご存知の方も多いと思うが、この会社は山口県で生まれ、本社機能は現在も山口市のテクノパークに残されたままだ。そして私自身も山口市の出身なので、「ユニクロ」という響きは小さい頃から結構聞きなれている。

といっても、当時の私にとって、ユニクロはそこまで印象的なお店ではなかった。道場門前という山口市の商店街の一角に店舗を構え、表の陳列台に「3足900円」とかのダサダサな靴下をバーゲンみたいにして売っていた。そして、当時のユニクロで買ったTシャツなどの衣料品は、すぐに伸びたり糸がほつれたりして全く使い物にならなかった覚えがある。つまり、ユニクロに対してそこまで良い印象はもってなかったのだ。で、高校時代だったろうか、いつの間にか道場門前のユニクロは閉店してしまってて、その時は「あぁ、とうとう潰れたんだ」くらいにしか思ってなかった。

その後、大学進学で東京に出たとき、いたるところに「ユニクロ」があってかなり驚いた覚えがある。この時私は「あぁ、もともと関東のアパレルだったんだ。で、山口にも出店したけど潰れちゃったんだな」と直感的に思ったのだ。しかし、後々それが山口生まれの会社だったことを知り、さらに驚かされることに。

しかしまぁ、今では品質も安定してきたようで、当時のユニクロで売っていた衣料品とは比べ物にならないレベルになったわけだが(それ故ここまで成長したんだろうけど)、この先この会社はどんな方向に向かっていくのかが楽しみでもある。個人的には、グローバルダイニングなどと同様に超強力なリーダーシップで(悪く言えばワンマンで)バリバリ成長してきた企業だけに、今後いかにして民主的な自浄作用を持った会社にシフトしていくか、という点が一番の課題だろうと思っている。多くの従業員と社会的影響力を持ちはじめた今、第二のダイエー西武百貨店にならないように願うばかりだ。

それと、今部屋着で使ってるヘルムート・ラングのタンクトップがすこぶる丈夫で、もう3年くらい愛用してるのだが、その品質をこれからも維持してもらえれば助かります。 > 柳井社長

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