APEC Intermediate Training

apecAPECとは、あのAPEC(Asia-Pacific Economic Cooperation Conference)で、つまり今回のセミナーはAPECの活動の一環で、IT先進各国の(っても日本)のIT企業から講師を招いて色々なセミナーを開催し、フィリピンIT人材の技術力向上に役立てようというもの。ちなみに後援団体にはフィリピン日本人商工会議所OVTA(海外職業訓練協会)が名前を連ねている。

APEC Intermediate Training は、昨年の9月から今年の2月までという長丁場で開催されており、今回私が参加したセミナーは富士通フィリピンから講師を招いてのネットワーク講習だった。

セミナー会場は、DOST(フィリピン科学技術省)配下のNCC(National Computer Center)。UPデリマン校の近くに位置し、マニラの中では比較的閑静な場所にある。

午前中はフィリピンらしくセレモニーだけで終了。富士通フィリピンのお偉いさん達の挨拶やらがひたすら続いて、気付けばお昼休みである。日本なら余裕で2コマくらい講義をこなしていただろうなと思うと少々虚しくなるが、その虚しさも赴任当初に比べるとかなり少なくなった。これを成長と呼ぶには美化しすぎなので、ここでは異文化理解と呼びたい。(というか、そう言わせて欲しい)

そして午後の部が始まる時間になり、やっと講義が始まるかなと思いきや、ここで突然アイスブレーキングが開始される。それもフィリピン独自のアイスブレーキングで説明もタガログ語だったので、カウンターパートに説明してもらいながらなんとなくこなす。しかしこのアイスブレーキングが終わった時点で既に14時。アイスブレーキングに1時間も使うなよ。ってか、ITセミナーにアイスブレーキングが果たして必要なのか?という疑問が浮かんだが、そんなことを疑問に思う度合いも赴任当初に比べるとかなり少なくなった。そしてこれも異文化理解が進んだと思ってもらいたい。

講義内容は、「ネットワークの基礎」と題し、おおよそ日本の基本情報技術者試験のような話題が延々と続く。講師はフィリピン人で、見事なまでのタグリッシュ(タガログ語と英語のごちゃまぜ会話)を巧みに操り、冗談を織り交ぜながら講義を進めていく。途中には「クイズコーナー」まで設けられており、見事正解した参加者にはNCCオリジナルTシャツまでもらえたりする。もうここまでくれば、休日にデパートでやってるイベントと大して変わらない。

まぁ、何というか、結果的にカウンターパートがISO7階層モデル(ネットワークのプロトコル階層)などについて理解してくれたらそれでOKなのだが。。。

# 今日発見したフィリピン文化。

日本を代表する電気メーカーであるNECのことを「ネック」と呼ぶフィリピン人が多い。

Department of Science and Technology
http://www.dost.gov.ph/
National Computer Center
http://www.ncc.gov.ph/
Asia-Pacific Economic Cooperation
http://www.apec.org/
海外職業訓練協会ホームページ
http://www.ovta.or.jp/

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