やっとこさの番号ポータビリティ

携帯電話の番号ポータビリティ、2006年11月より開始へ [CNET Japan]

総務省は11月22日、携帯電話の番号ポータビリティ制度の導入に向け、電気通信番号規則の改正案を情報通信審議会に諮問した。この改正案が通った場合、2006年11月1日からはすべての携帯電話事業者は番号ポータビリティ制度に対応する義務を負う。
数年前から必要性が指摘されてきた「番号ポータビリティ制度」が、やっとこさ実現しそうな感じだ。といっても、改正案が通った場合の施行日は2006年11月1日で、なんと1年も先の話なのだが・・・。

番号ポータビリティ制度とは、利用者が契約する携帯電話事業者を変えても、同じ番号を使えるようにするというもの。今までだと、Docomoを使っていた人がauに切り替えた場合、「番号変わったよー」と友達一人一人に連絡しなければならず、面倒この上なかった。しかし、この制度が実現すると一生変わらない自分の携帯電話番号というものをゲットできる(紛失したり壊したりしたら別だが)。

総務省では、これらの改正案に対して一般市民からの意見を公募するらしいが(こちらのサイト)、今どき「郵送・FAX・Eメール」でしか物申せないのもどうかと思う。Web上でのアンケートフォームくらい設けて欲しいものだ。しかも、「意見書鑑に必要事項(氏名、住所(法人又は団体の場合は、名称、代表者の氏名及び主たる事務所の所在地)及び連絡先(電話番号又は電子メールアドレス))を明記」する必要があるらしい。しかも「なお、意見を提出された方の氏名(法人等にあってはその名称)やその他属性に関する情報は公表する場合があります。」ときている。これでは気軽に意見が言えたもんじゃない。

もちろんネットの匿名性に対しての問題点が指摘され始めて久しいのは事実だが、一般市民の生の声を吸い上げようと本気で思っているのなら、名前を晒せない人間に対しても広く門戸を開放して意見を募集すべきだろう。昨今のインターネットユーザの行動心理学をきちんと研究していれば、どのような方法を用いれば、より精度の高い有益な意見が得られるかということなんぞ簡単に分かりそうなものだが。。。正直、建前だけの意見募集ならやらないほうがましだ。

少々話しが脱線してしまったが、番号ポータビリティ制度そのものに対しては大賛成だ。キャリア間の競争が促進され、サービス向上や料金の引き下げが期待できるので、一般ユーザにとってはメリットが大きい。導入が決まりそうなのは喜ばしいことなのだが、(いつも思うが)なんでこう時間がかかるかな・・・。