一年経って、あと一年

今日7月12日は、私の協力隊活動にとってちょうど折り返しの日となる。

first anniversary青年海外協力隊員の活動期間は、ぴったし2年間。つまり2004年7月12日にフィリピンにやってきた私達は、そのちょうど2年後の2006年7月12日に帰国することになる。今日はその折り返し地点、2005年7月12日なのだ。

思い返せば本当に色々なことがあったが、自分の活動内容を総括するのは来年の7月12日までお預けにしようと思う。よって今日は、これからの1年間について考えていることを書き留めておきたい。

まず、この時期になると考えておかなければならないのが、「任期延長」と「後任要請」について。先日もボランティア調整員から電話があり、「任期延長しますか?後任要請しますか?それとも配属先へのボランティア派遣はこれで終了にしますか?」と聞かれた。

「任期延長」とは、その名の通り2年間という協力隊の任期を延長して、自分の活動を続けるというもの。期間は3ヶ月から半年くらいが多いようである。全員が2年という期間でちょうど活動を完了させるのは、ほぼ不可能だ。もちろんそれが理想であり、2年での終了を目指すべきなのだが、種々の理由により数ヶ月の延長をしなければならないという隊員は少なくない。

そして「後任要請」とは、これまた読んで字のごとく、自分の帰国後にプロジェクトを継続してやっていってくれる隊員を要請するというもの。実は今の配属先にコンピュータ隊員が来るのは2人目で、業界っぽく言えば私は「2代目隊員」ということになる。そして、私がもし後任を要請すれば、その人は「3代目」になるのだ。

配属先は、後任を是非とも読んで欲しいというスタンスだ。彼ら曰く、「私の前任者(1代目)がプログラミングとシステム開発の基礎を教えてくれた。そして私(2代目)がサーバやネットワークを教えてくれている。そして次(まだ見ぬ3代目の隊員)は、Webアプリケーションの開発手法を教えて欲しい。」とのこと。

今のところ自分の中に「任期延長」という選択肢は無いが、「後任要請」については考えはじめている。なぜなら、2代に渡り協力隊員が活動をしている私の配属先では、日本人やボランティアに対する知識がしっかりと定着しており、フィリピン人と協働作業をする場としては悪くないと考えるからだ。

技術移転うんぬんの問題は抜きにして(色々考えなければならないことはあるのだが、長くなるのでここでは割愛する)、どんなタイプの協力隊員が来たとしても、自分のスタンスで、自分のやりたいことを出来る場だと思うので、後任隊員もやりやすいのではないかと考えている。これからの1年は、その環境をさらに整え、次の代に引き継いでいくための地盤をより強固なものにするというのも、活動内容の一つに加えていかなければなるまい。

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