比財務省に5億円の無償援助

Japan gives DoF P250-M grant for automation [Manila Bulletin]


The Japanese government gave the Department of Finance (DoF) a P250-million grant to computerize the agency’s information network and make transparent to the public its vital financial statements.
日本政府はこのほど、比財務省の情報ネットワーク化に2億5,000万ペソ(約5億円)の無償援助を行うことを決定した。2003年度に、日本からフィリピンに対して提供された無償資金協力の額は、交換公文ベースで約53億円なので、当案件に対する日本政府の意気込みは相当なものであることが分かるだろう。

今回のコンピュータ化の目的は、今まで手作業で行ってきた書類作成などの業務を電子化することで、フィリピン政府の財政問題の根源だった歳入漏れや省内の汚職を一掃することにあるという。

構築しようとしているシステムの詳細が分からないので、5億円という額については一概に言えないのだが、日本でもし財務省のコアシステムの開発を新規に行うとしたら、一桁か二桁は金額が大きくなるので、それに比べたらまぁ安いと言えるだろう。

しかし、一般庶民からしてみれば、5億円という額は莫大な金額にかわりない。システム開発計画の概要や、導入後の効果のほどをフィードバックするという最低限のことは、必ず行ってもらいたいものだ。(外務省が運営するODAの公式ページでも情報公開は一応しているのだが、全ての案件についてのデータが揃っておらず、かつ情報の反映が遅いので、あんまり使い物にならない)

無償資金の納税者に対するフィードバックについて、最近私が思うこと。それは、民間モニターを選定して、その内容をアセスメントするという段階まで踏み込んで追跡調査をしたほうがいいのではないかということ。

特に情報システムの値段というものは、日本においても有って無いようなものだ。システム開発に関わっているプロが見なければ、その価値については判断が難しい。しかし、システム監査やシステムアナリストの手にかかれば、そのシステムが果たしてどれほどの効果をもち、実勢価格はいくらほどかということくらいは弾き出せるだろう。

今回の比財務省のシステムも、完成後に民間モニターによって査定されたとしたら、いかほどの額になるのだろう。とても気になる。。。

Republic of the Philippines Department of Finance
http://www.dof.gov.ph/

政府開発援助 ODAホームページ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/main.html