禁色

久方ぶりに三島由紀夫の本を読んでみた。

禁色
三島 由紀夫

新潮社 1964-04
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取りあえず本棚にあった「禁色」を、最初の数ページパラパラと捲ってみたのだが、まず最初に感じたのが「漢字多いなっ。」である。

まず、最初の2〜3ページを読んだだけで、10個近くも読めない漢字があることにビックリした。(これは、自分の日本語力の低さにビックリしたという意味と、よくもまぁ、こんなに多くの漢字を知ってるね三島君、という尊敬の念からくるビックリしたという二つの意味を含む)

例えば、「婢(はしため)」や「吝嗇(りんしょく)」、「纏綿(てんめん)」、「啻に(ただに)」などである。これらの漢字が全てスラっと読めるという人がいれば、私は尊敬します。(普通にみんなが読めたら、それはそれでショックですが・・・。)

自分は評論家ではないので、小説の文体や単語の使い方についての、文学的観点からの評価をするつもりはありませんが、恐らくこのような漢字を多様する姿勢というのも、三島文学の特徴的一面なのだと思います。(そんなに沢山、三島作品を読んだわけではありませんが)。ある種、読み手を選ぶ作品だなぁ、といったところですか。