悪夢

とても気分の悪い夢を見た。

子供が溺れていて、その子を必死で水中から抱き起こしたが、間に合わずに死んでしまったという夢。自分の腕のなかで、力なくうなだれる子供がやけにずっしりと重く、自分の無力さに途方にくれていたところで目が覚めた。

普段は夢の記録などを残す性格では無いが、この夢に関してはしっかりと心に刻んでおく必要があるような気がした。このごろ日常的にニュースで流れる殺人事件、戦争、自殺といった現代的な死の形に不感症になっている自分を正すためにも。人の命の重さは、大企業の社長もホームレスも年老いた老人も生まれたばかりの子供も全て同じであるはずだ。