サブカルチャー

リストカット、ドラッグ、オーバードーズ、電波系・・・。

暗いイメージの言葉を語ればきりがないが、「サブカルチャー」とは一体何者なのか。今一度再考してみることにした。

もちろん「サブカルチャー」という言葉は、暗いイメージだけでなく、明るい側面も持ち合わせている。しかし、一般的な文脈で用いられる「サブカルチャー」という言葉は、若者の楽観的文化、権力と対極にあるもの、といった意味を伴い、必ずしも正道を歩むものではない。まず、言葉そのものに「サブ」という接頭語が付く時点で、表世界に胸を張って存在する文化で無いことは確かである。

自分の周りだけでも、うつ病で引きこもっている友人が何人かいるが、時として彼等のことを「サブカルチャーの申し子」と言わんばかりの口調で否定する人を見かける。世間から外れた弱者だと。特に団塊の世代の方に多く見られるが、ただ単に怠けて堕落した生活を送っている若者と、これら精神的な病に陥っている若者とをごちゃまぜにして、「サブカルチャー」に陶酔しているダメ人間だと理解することで、簡単に片付けている人が多いのではないか。

いつの日か、この「サブカルチャー」という言葉が、時の言葉として忘れ去られたとしても、「サブカルチャーの申し子」として片付けられた人間の心には、一生消えることのない傷が残る。