野望

夢は大きいほどよい。実現可能か否かなどは、所詮自分次第なのだから。

やりたいことを一つ一つ整理していったとき、それは具体的な時間的指標を伴って自分の前に姿を現す。○○になるには、△△の資格を取得して、□□年以上の実務経験を積まなければならない。夢を実現するとはそういうものだ。

ある朝起きたら、急に会社の社長になっていたなんて話は聞いたことがない。「夢」とは、掴みようのない絵空事と思われがちだが、細分化していくと結局は小さな目標の集大成であることに気付く。100年前に誰がテレビの出現を予想しただろう。つまりは、人間が想像しうるものは、全て実現可能なのだ。

自分には野望がある。広辞苑によれば、「野望」とは「身のほどを超えた大きな望み」だそうだ。

おもしろいじゃないか。この世界で、自分の「身のほどを超えた」望みを叶えようと努力している人間は何人いるだろうか。たいていの人間が、自分の「身のほど」を予め計測し、その枠内で背伸びするのが精一杯なのではないだろうか。

夢をあきらめたときの言い訳など、後付で考えればいくらでも言える。はじめる前に言い訳を用意するのはやめよう。そして、「身のほど」の領内で保身に走るには、今の自分は若すぎる。